大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(ネ)2366号 判決

を、訴外大和地徳次郎に賃貸し、同訴外人がその土地の上に建物四棟を所有していたこと、同寺の住職が右土地を賃貸するにつき監督官庁の許可を受けなかつたこと,控訴人が昭和十九年三月右大和地から右四棟の建物を買受けるとともに、その敷地である本件土地の前記賃借権(以下本件賃貸借と略称する)を譲受けたこと並びに右四棟の建物が昭和二十年五月二十六日戦災のため焼失したことは、控訴人と被控訴寺との間には争なき事実であり、この事実と原審証人大野つねの証言、当審における被控訴寺代表大野法道、控訴人鈴木直逸(第一回)各本人尋問の結果とを綜合すれば、控訴人と被控訴人堀部文雄との関係においても、同一事実を認めることができる。(尤も大野つねの右証言中賃貸した年が昭和七年である旨の部分は措信しない。)そして右賃貸借の期間が契約の時より二十年、賃料が一ケ月金四十一円四十六銭、敷金が五百円であつたことは、右代表者大野法道及び本人鈴木直逸(但し第二回)の供述によつて認められる。

してみれば本件賃貸借は、民法第六百二条に規定する期間を超える期間を定めたものであるから、不動産の処分に該当し、それが寺院の境内地たると境外地たるとを問わず、その締結には当時まだ廃止されていなかつた明治六年太政官布告第二百四十九号と明治九年教部省達第三号により、当時の監督官庁の許可を受けることを要したのであるのに、知願寺の住職がこれを受けなかつたことは、前示のとおりであるから、右賃貸借契約は無効というべきである。この点につき控訴人は、寺院の境外地の賃貸については監督官庁の許可を要しないというけれども、前記太政官布告及び教部省達において、境内地と境外地とを区別しているとは解せられないから、控訴人の右主張は採用しない。

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