大判例

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東京高等裁判所 昭和27年(う)1173号 判決

原判決は一個の公務執行妨害の事実と数個の傷害の事実を認め、これを一個の行為として数個の罪名にふれる場合であるとしながら、重い傷害罪の刑に従うべきものとし、しかも右傷害罪を併合罪であるとして併合罪加重をしていることは所論のとおりである。しかし右各個の傷害は一個の公務執行妨害罪(本件において執行吏並びに司法警察職員に対する公務執行妨害はこれを包括して一個の公務執行妨害罪を構成するものと認めるのが相当であり、この点に関する原審の認定並びに法令の適用は正当と認める)とそれぞれ一個の行為にして数個の罪名に触れる場合であるから、刑法第五十四条第一項前段により重い各傷害罪のうちその犯情の最も重いものの刑に従つて処断すべさ筋合である。従つて原審が重き傷害罪の刑に従うこととした上更に併合罪の加重を行い、その刑の範囲内で量刑処断したことは法令の適用を誤つたものであつて、右違法は各被告人に対する処断刑の範囲を不当に拡げたことになり、判決に影響を及ぼすものと認められるから、この点の論旨は理由があり原判決はこの点において破棄を免れない。

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