大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和27年(う)1830号 判決

本件は被告人三宅の単一の意思に基く一個の行為であるに拘らず原審が併合罪の規定を適用したのは違法であると主張する。

しかし古物営業法第十七条は売買若しくは交換のため、又は売却若しくは交換の委託により古物を受け取り、又は譲り渡したときは、その都度帳簿に所定事項を記載することを命じているのであるから、古物商が売買等によつて古物を受け取りながら帳簿に所定事項を記載しないときは、その都度同条違反罪が、成立するものと解すべきである。従つて被告人三宅の本件行為が同一営業年度内のもので、税金を免れるためのものであるからといつて、帳簿に所定事項を記載しなかつた不作為全部が単一の意思に基く一個の行為とは認め得ないから、原審が之に対し各不作為毎に犯罪成立するものと解し併合罪の規定を適用したのは相当であつて論旨は理由がない。

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!