大判例

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東京高等裁判所 昭和27年(う)195号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

(爭點)

弁護人は、本件で被告人が日本刀を持ち出したのは所持の意思を以てしたのではなく窮余あり合せた日本刀を手にして約三間の距離を飛び出したもので時間にして二、三分に過ぎないのであつて、銃砲刀劍類等所持取締令にいわゆる所持の観念に入らないものであると争つている。

(判旨)

原判決挙示の証拠によれば被告人は、甲が執拗に喧嘩を挑戦する態度に出たので憤慨の余り母乙方箪笥の上に置いてあつた箱の中から日本刀を取り出して拔刀し、拔身を携えて判示県道上にとび出し甲に対峙し同人がおそいかかつてくるや、日本刀を以て出合いがしらに同人の身体を突き剌したと言う原判示事実を認めることができ、右認定事実によれば被告人は日本刀であることを認識しながらこれを携えて判示県道上に飛び出したものと認めるべきである。而して苟くも日本刀であることを認識しながらこれを携えて屋外に飛び出し他人を殺傷するために使用した以上これを自己の実力支配内に置いたものと認めることが相当であり、たとえ一時的にもせよ日本刀を自己の実力支配内に置いた以上携帯した距離又は時間の長短を問わず銃砲刀劍類等所持禁止令にいわゆる所持に該るものと解すべきである。

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