大判例

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東京高等裁判所 昭和27年(う)4157号 判決

尤も本件記録を調査すると、起訴状記載の第三の公訴事実中には被告人が右玄米を「賍物たる情を知りながら」買い受けた旨の記載がないが、当裁判所の釈明に対し検察官は、右は起訴状記載の第一及び第二の事実と同じく、「盗品であることを知りながら」買い受けたと記載すべきを誤つて遺脱したものであるから、ここにこれを補充訂正する旨の申立をしたのである。

しかして一件記録に徴するときは、右起訴状の記載は明らかにそのような記載を遺脱したものに外ならないと認められるのであるから右起訴状の訂正の申立は許容さるべきものである。然るに原審はこの点に関し何等釈明をなすことなく、又判示第三事実を判示するに当つても「賍物たる情を知りながら」買い受けたことを判示していないことは、甚だ粗漏であるとの譏を免れないが記録によつて原審における審理の経過を見れば、原審は、起訴状第三の犯罪事実として右知情の文言の記載があることを前提として審判したものであることが明かに認められ、原判決の趣旨とするところも畢竟被告人が「賍物たる情を知りながら」判示玄米を買い受けた事実を認定したものであるから原判決の判示は不十分ではあるが、未だ以て理由不備の違法があるとするに足りない。又起訴状の不備に関し釈明を行わなかつたと云う違法も結局判決に影響を及ぼさなかつたものと認めるのが相当である。従つて原判決の認定並びに法令適用は結局相当であり論旨はすべて理由がない。

(註 本件破棄理由は量刑不当。)

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