大判例

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東京高等裁判所 昭和27年(う)4343号 判決

〔抄 録〕

弁護人の論旨第一点について。

原判決が、その認定した判示事実に対する法令の適用を示すにあたり、「判示第一、第二の各窃取は各刑法第二百三十五条判示第三、第四の各窃取は各同条、第六十条に該当し、判示第一の各犯行は判示前科の犯行と併合罪の関係にあるから同第四十五条後段、第五十条、第四十七条、第十条に依り判示第一の四の罪を犯情最も重いものと認め、その所定刑を加重して処断し、」と判示していることは、原判決書の記載に照らし、所論のとおりであつて、一見あたかも、原判示第一の一ないし一三の各犯行相互間に、刑法第四十五条前段の併合罪の関係があることを看過し、同条の適用を遺脱したかの観がないでもないが、しかし、原判決が、前示のように、その判示第一の各犯行に対し、刑法第四十七条・第十条を適用して、犯情の最も重いと認める原判示第一の四の罪について、併合罪の加重をしている点からみれば、右第一の各犯行相互間に、同法第四十五条前段の併合罪の関係があるものとして、同条を適用したものであることが窺われるから、結局、原判決においては、右第一の判示事実に対し、法令を適用するにあたり、実際には、右刑法第四十五条前段を適用したのであるが、ただ、判決書を作成するにあたり、不注意によつて、その記載を遺脱したに過ぎないものと認めるのが相当であるというべく、従つて、原判決には、この点について所論のような判決に理由を附しない違法があるものということはできない。論旨は理由がない。

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