大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(う)1027号 判決

被告人 堀木源太郎

〔抄 録〕

原判決を閲すれば原審は判示第一乃至第五の賍物故買の事実が何れも昭和二十七年八、九月中罰金等臨時措置法施行後為されたものであることを認め乍ら判文中之に同法第二条第三条の適用を明示することなく被告人を懲役五月及び罰金千円に処したこと洵に所論の通りであり且右各罪を刑法第四十五条前段の併合罪と認め乍ら法規適条として刑法第二百五十六条第六十条(共犯関係につき)第四十五条第四十七条第十条第十八条のみを挙示し同法第四十八条第二項の適用をも明示していない。

而して罰金等臨時措置法第二条第一項本文によれば罰金は刑法第十五条の規定に拘らず千円以上とし同法第二条第一項第一号によれば刑法所定の罪の罰金についてはその多額の五十倍を以つて多額とするのであるから之を前示各罪についてみれば其の罰金の法定範囲は、何れも千円以上五万円以下であり更に右は併合罪であるから刑法第四十八条第二項の適用によつて右各罪に付き定めた罰金の合算額二十五万円以下千円以上の範囲内に於て被告人に対する罰金刑を量定しなければならないのに原審は右各法条を適用した形跡なく如何なる処断刑の範囲内に於て原判決主文の刑を量定宣告したものであるか記録上全く之を窺い知ることが出来ない。

されば原判決書の記載に従い原審は之が適用を遺脱し法令の適用を誤つたものと認めるの外なく右違法は判決に影響を及ぼすこと明らかであるから論旨は理由があり原判決は此点に於て到底破棄を免かれない。

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