大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(う)2752号 判決

原裁判所が第三回公判期日において被告人小川新一郎に対する被告事件を被告人平塚武次郎に対する被告事件と分離し、被告人小川新一郎を後者の証人として尋問したことは本件記録に徴し明らかであるが、裁判所は必要と認めるときは、何時でも弁論を併合又は分離することができるのであつて、前記分離決定により被告人小川新一郎は平塚武次郎との共同被告人たる地位を失つたのであるから、これを被告人平塚武次郎に対する被告事件の証人として尋問したことは何等違法ではない。弁護人等は証人として宣誓の上尋問を受けることは実質的に不利益な事実の供述を強制せられることになる旨を主張するけれども、証人は自己が刑事訴追を受け又は有罪判決を受ける虞のある証言を拒むことができるのであるから、これを以て憲法違反であるとする論旨は当らない。又弁護人等は反対尋問の機会を奪われたというけれども、弁論を分離された以上被告人小川新一郎の弁護人等が被告人平塚武次郎に対する被告事件の審理に当り反対尋問を為し得ないことは当然であつて、何等憲法に違反するものでなく、論旨は理由がない。

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