大判例

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東京高等裁判所 昭和29年(う)679号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判旨〕関税法第八三条は、関税賍物罪(同法第七六条の二に該当する罪)の対象となつた貨物で、犯人の所有又は占有する物はこれを没収すべく、もしその全部又は一部が没収できないときは、その物の原価に相当する金額を犯人から追徴すべき旨を定めているが、その立法の趣旨に鑑みれば、右は没収(もしくは追徴)について、裁判所に裁量の余地を認めた刑法第一九条又は第一九条の二に対する特則であつて、いやしくも関税法第八三条所定の条件の存在する限り、必ず没収又は追徴の言渡をしなければならない、いわゆる必要的没収の規定であると解するを相当とする。従つてもし被告人が原判示のように買受けたウイスキーを、原判決を受ける当時に於て占有していたならば、当然没収せられるべきものであつたが、一件記録に徴すると、被告人は、原判示ウイスキーを買受けた後、その全部をAに売却処分し、その所有並びに占有を失い、その没収することができなくなつたことが明らかであるから、裁判所は、被告人からその原価に相当する金額を追徴しなければならないものである。

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