大判例

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東京高等裁判所 昭和29年(ラ)169号 決定

しかし破産法第一五五条にいう破産財団とは、破産宣告のあつた場合に破産財団を構成すべき財産を意味し、その財産は債務者に属するものに限られ、債務者以外の第三者に属するものは、たとえ否認権行使の結果破産財団に属するに至ることのあるべきものといえども、右財産に包含されないものと解するを相当とするので、かかる第三者の権利に属する財産に対しては、将来の否認権行使を前提として同条所定の保全処分は許されないものといわなければならない。したがつて論旨引用の当裁判所の判例(東京高等裁判所昭和二十七年(ラ)第一三七号、同年八月二十九日第二民事部決定)は相当であり、引用の諸規定を彼此検討するも、右判例を改める必要は認められない。さすれば右と同じ見解に立脚する原決定は、正当であつて、なんら法の解釈を誤りたる違法あるなく、論旨はすべて独自の見解を主張するものであつて、到底採用することができない。

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