大判例

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東京高等裁判所 昭和30年(う)290号 判決

被告人 ジェームス・イー・ラッチエル 外一名

〔抄 録〕

論旨第四点について。

所論のジェームス・イー・ラッチエルの米海軍横須賀基地特別捜査官E・R・チェリーに対する供述書は右供述人と共同被告人であるクロニンガーに対する関係においては被告人以外の者の供述を録取した書面であること、ならびに、その書面は刑事訴訟法第三二一条所定のいずれの書面にも該当しないことはまことに所論のとおりである。しかしながら本件事案のように合衆国軍人の犯罪事件において同軍隊の特別搜査官が被疑者たる合衆国軍人を取調べその供述を録取した書面は刑事訴訟法第三二三条第三号に該当する書面であると解するのを相当とするから原裁判所が右書面を被告人クロニンガーの関係においても証拠に採用したのは違法でないといわねばならない。

仮に百歩を譲り、前記供述書は被告人クロニンガーの関係において所論のように証拠能力を欠くものであり、これを証拠に採用したのは違法であるとしても同書面を除外したその余の原判決の証拠によつて、なお同被告人に対する原判示事実を認定するに十分であるからその違法は判決に影響を及ぼさないものというべく、以上いずれの理由からしても所論は採用することができない。

註 本件破棄は量刑不当。

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