大判例

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東京高等裁判所 昭和30年(ネ)234号 判決

よつて、前記仮処分の必要性について判断するに、成立に争いのない乙第五号証の八原審証人石橋繁男、原審及び当審証人山崎規矩雄の各証言証拠保全における検証の結果を綜合すれば、控訴人は被控訴人に無断で昭和二十八年三月中旬頃被控訴人の清水支店の南東側にその壁にすれすれに本件物件を築造したため、該建物の南東側の窓は全部ふさがれ、内部の換気が悪く、昼間でも点燈を必要とし、ストーブの煙突が本件物件築造の際取り壊されたためストーブを使用することができず、決算期を控えて被控訴会社員の健康及び執務能率に重大な障害を及ぼしたばかりでなく、防火上も危険となり、かつ外観上も不体裁で金融機関たる被控訴人の信用にも影響したことを認めることができ、右認定を覆えすべき証拠はない。しからば被控訴人は著しい損害を避け急迫な強暴を防ぐため前記仮処分を申請する必要があつたものと認めるに充分である。しかして、前記認定の状況の下においては、前記仮処分命令(註木造トタン葺掘立差掛建坪六坪の取除け断行の仮処分命令)は元より相当で毫も仮処分の目的の範囲を逸脱したものとは認め難い。

(牛山 岡崎 渡辺一)

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