大判例

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東京高等裁判所 昭和31年(う)1081号 判決

被告人 洪在煥

〔抄 録〕

ところで、原判示第一の事実、すなわち被告人が他二名と共謀の上、坂田わきに対し、偽造にかかる外国通貨を真正なもののごとく装つて邦貨と引換に手交して、これを行使したという事実は、原判決の挙示する証拠によつて、優に、証明することができ、記録を精査し、更に、当裁判所が親しく証人を取り調べた結果に徴するも、右原判決の認定に誤ある廉を見い出しがたい。そうして、該事実たるや、外国通貨を売買の目的物として手交したのではなく、これを邦貨と両替した場合なのであるから、刑法第一四九条第二項にいわゆる行使罪をもつて論ずべきである。それゆえに、原判決が右判示事実に対し、判示法条を適用して被告人を処断したとて、毫も、違法をもつて論ずべき筋合ではない。それで、論旨一及び二の所論は、すべて採用しがたく、右各論旨はいずれも理由がない。

(中野 尾後貫 堀真)

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