大判例

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東京高等裁判所 昭和31年(ネ)2662号 判決

民法第百四十五条に所謂当事者とは、時効の完成により直接に利益を受くべき者を指称するものと解すべく、当事者の数人ある場合その一人若しくは数人が各自独立して時効を援用することができるかどうかに関し一般に規定するところはないが、その援用の方法につき特段の規定の存しないこと、また我が民法が当事者の援用を俟つて始めて時効につき裁判をなし得べき制度を採用した精神に鑑みるときは、叙上の場合各当事者はそれぞれ独立して時効を援用することができると同時に裁判所はその援用した当事者の直接に受くべき利益の存する部分に限り時効につき裁判することができ、援用のない他の当事者に関する部分に及ぼすことを得ないものと解するのが相当である。

(斎藤 坂本 小沢)

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