東京高等裁判所 昭和31年(ラ)12号 決定
よつて按ずるに、抗告人等は行政事件訴訟特例法第十条第二項の規定に基いて本件公売処分の執行停止を求めるものと解せられるところ、抗告人等のいう相手方の違法な公売処分により破産者日本商工振興株式会社の蒙るべき損害については、右破産者においては結局金銭賠償によつてその満足が得られるものであり、而も国は常にその賠償の支払能力があるものということができるし、又右損害賠償の請求が、抗告人等の主張するように、現行制度上不可能若しくは極めて困難なことに属するものとは到底考えられない。従つて本件公売処分により前記破産者が「償うことのできない」損害を蒙るおそれがあるものとはいえないから、既にこの点において前記法条による処分の執行停止をなすべきものとは認め難い。