東京高等裁判所 昭和32年(う)2771号 判決
被告人 小俣昭一
〔抄 録〕
原判決が被告人の原判示所為につき、刑法第百三十条、第四十五条、第四十七条、第十条のほか同法第十四条を適用していること、及び同法第百三十条の懲役刑の長期は三年であり、従つてこれを併合罪加重した場合でも、その長期は四年半に至るだけであるから、本件の場合においては同法第十四条は適用の余地がないことはいずれも所論のとおりである。原判決が本件について同法条を適用したのは明らかに法令の適用を誤つたものといわなければならないが、原判決は刑法第四十七条、第十条に基き正当に併合罪加重をした刑期範囲内で刑を量定処断したものであつて、長期を二十年として量刑したものではないと認められるから、右法令適用の誤りは判決に影響を及ぼさないものといわなければならない。本論旨は結局理由がない。
(三宅 河原 下関)