大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(う)674号 判決

被告人 細田信義

〔抄 録〕

同第四点について。

刑事訴訟法第三八二条の二にいわゆる「やむを得ない理由によつて第一審の弁論終結前に取調を請求することができなかつた証拠によつて証明することのできる事実であつて、前二条に規定する控訴申立の理由があることを信ずるに足りるもの」は同法条第三項に規定するように控訴趣意書にその事実を疎明する資料を添附しなければならないのであつて、ことにやむことを得ない事由によつてその証拠の取調を請求することができなかつた旨を疎明する資料をも添附しなければならないのである。しかるに本件控訴趣意書にはかような疎明資料の添附がないばかりでなく、所論の山本好三の取調はすでに説示するように本件事実の認定にはあえてその必要を認めないのであつて、被告人が山本好三に欺かれ、大沢康寿と同列に詐欺の被害者であることを示唆しているとの所論の如きは被告人自らの非を蔽わんとする牽強附会の弁というべくもとより採用の限りでない。

(工藤 草間 渡辺好)

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