大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(う)757号 判決

被告人 ジャク・W・マンガン

〔抄 録〕

N弁護人の控訴の趣意第一点について。

記録を調査するに、原審第二回ないし第四回各公判調書に、出頭した通訳人の氏名の記載がないことは所論のとおりである。しかし、当審の事実審理の結果によれば、原審第一回公判期日に出頭して通訳した通訳人関根力が、その後の各公判期日にも引続いて出頭し通訳をした事実が明らかであるから、原審においては、第二回ないし第四回公判調書にその旨の記載を誤つて遺脱したのであつて、公判手続自体には何等違法の瑕疵はなかつたものというべきである。所論のとおり、出頭した通訳人の氏名を公判調書に記載すべきことは、刑事訴訟規則の命ずるところではあるが誤つてその記載を遺脱した場合でも、それがためその公判調書が無効となるとはいえないし、またこれは刑事訴訟法第三百七十九条に規定する明らかに判決に影響を及ぼすべき訴訟手続の法令違反にも該当しないものと解すべきである。論旨は理由がない。

(中村光 久永 鈴木)

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