大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(ネ)2061号 判決

参加人 矢口勝造

相手方 鈴木行雄 外一名

〔抄 録〕

控訴人、被控訴人間の前記訴訟事件の記録によると、本件参加申出は参加人の代理人(ただし後に辞任した)弁護士田中操が昭和二十八年二月十八日付参加申出書を東京高等裁判所に提出することによつてなされたが、みぎ申出書は弁護士田中操によつて作成せられ、参加人を代理して同人の名で提出されたもので、みぎ申出書には同日付の参加人の同弁護士にたいする委任状が添付せられていること、しかるに同弁護士は、すくなくとも、その一ケ月以前すでに本件訴訟の相手方である控訴人鈴木行雄からも、この事件について相談をうけていたのであつて、そのためこれまで同控訴人の訴訟代理人であつた弁護士福田耕太郎は前記訴訟参加当日控訴代理人たることの辞任届を提出していることをみとめることができる。(もつとも、記録によれば控訴人鈴木行雄の弁護士田中操にたいする訴訟委任状は昭和二十八年六月三日付で提出されているが、記録中の前記当事者間の東京高等裁判所昭和三十二年(ネ)第二、〇六一号事件における証人福田耕太郎の証言によれば、本件について弁護士田中操が控訴人鈴木行雄から相談をうけたのは、前認定のとおり、本件参加申出書提出の日の前であつたことはあきらかである。)したがつて、弁護士田中操のなした本件参加の申出は弁護士法第二十五条第二号に違反し無効というべく、参加人の本件参加申出は不適法といわねばならない。そしてその不適法は補正するによしなきものである。

(藤江 谷口 満田)

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