大判例

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東京高等裁判所 昭和32年(ネ)249号 判決

いわゆる保安基準を設定したことは駐留軍労務者の解雇が客観的な妥当な基準によるべきことを定めたものであつて、もとより駐留軍に労務者の解雇につき主観的な恣意を容認したものでないことは言うまでもないが、駐留軍労務者が保安基準に該当するものとして解雇することができるかどうかの判断は、終局的には駐留軍の認定に委せられているのであつて、日本側としてはこれに対し事前に情報資料を提供し、あるいは反対の見解を表明して再考を促がすことはできるのであるが、駐留軍側において安全基準に該当するものと判定して労務者の解雇を求めた場合には、日本側としては米軍側の認定を終局的なものとしてこれを尊重し、駐留軍労務者を解雇しなければならないものである。従つて日本側(国)としては米軍側の判断が客観的に見て妥当であるかどうかを判定することは許されないものといわねばならない。このことは、いわゆる安全保障条約第三条に基く行政協定、労務提供のための基本協定、行政協定及び附属協定に照らし明らかである。

(岡咲 原 龜山)

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