大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(う)2028号 判決

被告人 安田利雄

〔抄 録〕

本件控訴の趣意は、弁護人笠井貞男提出の控訴趣意書及び訂正申立書に記載してあるとおりであるから、これを、ここに引用する。

よつて考察をするのに、原判決挙示の証拠(殊に、司法警察員又は司法巡査に対する遠藤文雄、入江滝三郎、金徳鱗、三富みさを、市川うめ子、市川健治、朴泰祚、浜忠男、飯島富次、松原正夫、五十嵐清一、吉野常信の各供述調書、被告人安田和雄、原審相被告人遠藤文雄の原審公廷における各陳述、司法警察員石川三郎作成の実況見聞調書及び鑑定人藤井安雄作成の鑑定書参照)を審さに検討するときは、被告人及び原審相被告人遠藤文雄の両名が原判示動機から交々原判示暴行を加えた結果原判示傷害致死の結果を生ぜしめたものであつて、被告人安田和雄の所論暴行事実否認の主張は採用できないが、その傷害致死の結果が、果して右両名のいづれの暴行により生じたものであるかを知るに由のない場合であることは窺がい得るに充分なものがあるにしても、右両名の原判示共謀の事実はこれを認め得るに充分でなく、原判決は、この意味において少くともその理由にくいちがいあるの過誤を冒したものというのほかなく、原判決は、この点において到底その破棄を免がれない。論旨は窮極において理由がある。

(三宅 河原 下関)

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