大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(う)2376号 判決

被告人 井上勘蔵

〔抄 録〕

弁護人の控訴の趣意第二点について。

原判決を査閲すると、原判決は本件被告人の所為を刑法第四十五条前段の併合罪にあたるものとし、同法第四十七条、第十条により犯情の最も重い罪につき定めた刑に法定の加重をするにあたり、原判決が罪となるべき事実として引用した起訴状記載の公訴事実中最後の罪、すなわち、起訴状添付の犯罪一覧表中番号3の罪を最も重しとし、これに併合罪の加重をしていることは所論のとおりである。しかるに、起訴状記載の公訴事実中、当初の罪、すなわち銘仙夜具地五疋及び敷布二十枚(時価合計三万三千円相当のもの)を騙取した罪をもつて犯情最も重いものと認むべきことは記録上明らかなところであるから、原判決はこの点につき認定を誤り、その結果、所論のごとく、法令適用の誤りを犯したものといわなければならない。しかしながら、この誤りは、単に併合罪の加重をなすべき罪を取りちがえたというに過ぎず、判決に影響を及ぼすべきものとはいい難いところであるから、結局論旨は理由がない。

(坂井 山本長 荒川)

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