大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ネ)1711号 判決

よつて被控訴人が控訴人奥山に対し(三)の建物の収去、(二)の土地の明渡を求めるのは正当というべきである。控訴人は右調停により明渡の点については既判力が存するから本訴において重ねて明渡の請求を認むべき法律上の利益がないと主張する。しかし、控訴人は前示のとおり現に錯誤による無効を主張し右調停の効力を争つているのであるから、右調停調書に基く強制執行に当つては同控訴人から請求異議の訴等紛争を生ずる虞があるというべく、このような紛争を予め防止するために被控訴人が調停有効の確認の訴を提起する法律上の利益を有することは疑ないし、これを給付の訴として給付判決がなされ二重に債務名義が生じても、建物収去土地明渡請求権のようなものについては、債務者が二重執行を受けるおそれもない。また、訴訟経済その他を考慮しても別に本件の土地明渡請求を拒否する理由はない。よつて、被控訴人はあらためてこの点についても給付判決を求める法律上の利益を有するものというべきである。

(薄根 村木 元岡)

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