大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ネ)19号 判決

証拠を総合すると、控訴人は昭和三十年六月被控訴人の紹介で訴外人から東京都中野区昭和通三丁目五十一番地の宅地三百六十五坪を代金千五百五十万円で買い受けることになつたが、訴外人は曾つて違約したことがあつたから右売買契約の履行につき不安を感じたので、弁護士という信頼のおける職にある被控訴人に対し右売買に関する契約書を作成し、これに立会人として署名捺印すること及び右契約中の訴外人が右地上の建物を収去する約定について控訴人の代理人として管轄裁判所に対し即決和解の申立をすることを依頼するとともに、その訴訟事務の処理については前記売買代金の第一回割賦金支払期の同年七月十日に相当の報酬を支払う旨の約束をしたこと及び被控訴人は右依頼に基き同年六月二十八日右売買の契約書(甲第四号証)を作成するとともに、管轄中野簡易裁判所に対し所定の即決和解の申立をしたこと、控訴人は被控訴人から訴外人の前記建物収去義務の履行はこれについて即決和解をしておけば確実になると説明され、その申立をすることに決し、被控訴人に対し控訴人の代理人としてその手続をすることを依頼したことが認められる。

ところで、前記のいわゆる相当の報酬であるが、当裁判所は被控訴人の処理した事務の性質、内容に鑑み十万円が相当であると考える。

(岡咲 田中 満田)

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