大判例

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東京高等裁判所 昭和33年(ネ)721号 判決

控訴人は、昭和二一年五月五日烏森神社から右土地を含む二八坪四合六勺を、総代二名の同意をえたうえ、賃借したと主張するので、この点につき判断する。

当審及び原審における控訴人本人の供述及びこれにより成立の認められる乙第一号証の一、二、第七号証の二によれば、控訴人は、昭和二一年五月五日烏森神社の主管者たる宮司山田通保から、同神社所有の東京都港区芝新橋一丁目一四番地の五宅地六一坪三勺の中本件土地を含む二八坪四合六勺を木造建物建造の目的を以て一ケ年の賃料六八三円四銭、期間は昭和四十一年四月迄二〇年間と定めて賃借したことが一応認められる。かくの如き契約は当時の宗教法人令第一一条第一項第一号に定める財産の処分と認むべきであるから総代の同意を要する。

而して同令第九条第一項によれば、寺院及び教会の総代の数は三名以上と規定され、他に特別の定めが認められないから必ず三名以上の総代全員の同意を要するものと解すべきである。右賃貸借契約当時烏森神社の氏子総代は訴外渡辺八十吉、川崎勝五郎の二名のみで、一名欠員であることは、控訴人の自認するところであるから、控訴人主張の通り右総代二名の同意があつたとしても、それだけでは同令第一一条第一項の総代の同意があるとはいえないから、右賃貸借契約は、同条第二項により無効である。

(角村 菊池 土肥原)

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