大判例

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東京高等裁判所 昭和34年(う)1283号 判決

被告人 奥村剛一郎

〔抄 録〕

弁護人は、被告人奥村は被害者小野塚祥子が相被告人高橋の強姦により抗拒不能に陥つているに乗じ姦淫したものであるから右所為は刑法第百七十八条に該当するものであつて、これを同法第百七十七条に問擬処断した原判決には理由のくいちがい或いは法令適用の誤があると主張するけれども、前記認定によれば、被告人奥村は相被告人高橋等と右小野塚を交代で強姦しようと共謀し、先ず右高橋において暴行脅迫の手段を施してこれを実行し、引続き、高橋の右行為により小野塚が抗拒不能に陥つていることを知りながら、これに乗じ、同女を二回に亘り姦淫したというのであるから、被告人奥村において特段の暴行脅迫の手段を用いなくても、同被告人はまさに共同正犯として、同法第百七十七条の罪責を負うべきものというべく、所論は事実認定につき原判決と異なる前提に立つてこれを論難することに帰し、採用の限りではない。その他、記録を精査し、当審における被告人質問の結果に徴しても、各所論のような理由のくいちがい、法令適用の誤或いは事実認定上の過誤を疑うに足る事由を発見できない。論旨はすべて理由がない。

(岩田 八田 司波)

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