東京高等裁判所 昭和34年(ネ)688号 判決
控訴人は次に、高山欣作のなした本件根抵当権設定登記は、その登記上必要な登記済証を先に控訴人に手交しておきながら、登記済証が滅失したものとして、保証書をもつてこれに代えてなしたものであるから、右登記は効力がないと主張する。高山欣作が控訴人に対する抵当権設定のため本件土地の登記済証を既に控訴人に手交し、しかも容易にこれを取り戻し得ない事情にあるのに、登記済証を滅失したとして、これに代えて保証書を添付して、本件根抵当権設定登記の申請をなしたことは、叙上認定により明らかであるから、右登記申請は違法なものというべきであるが、しかし右保証書による登記申請が受理せられて、実体関係に符合する本件根抵当権設定登記がなされたことも同様前叙認定により明らかであるから、前記登記申請の瑕疵は治癒せられて、本件根抵当権設定登記は有効となつたものと解するのが相当である。
(二宮 奥野 大沢)