大判例

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東京高等裁判所 昭和34年(ラ)965号 決定

よつて本件記録を調べると、長野地方裁判所岩村田支部は抵当権者竹内雄守の申立により昭和三三年(ケ)第一一号不動産競売事件に於て昭和三十三年十月十一日競売開始決定をし、手続を進め、昭和三十四年十月二十七日依田作治郎に競落を許可し、ついで同人より競落代金の支払を受けたので、野沢町より申出のあつた債務者井出治三郎に対する滞納税金等の交付要求額と抵当権者竹内雄守の請求額とに基いて昭和三十四年十二月十日売却代金交付計算表を作成し、同日これにより野沢町と竹内雄守に対し抗告人主張の通り競売代金の交付をしたことが明らかである。

かように競売代金交付の手続が終了してしまつた場合、債務者に於てその交付が法律上理由のないものとしてその金員の返還を求めるには、別に訴を以て請求するのであれば格別、競売裁判所の競売代金の交付に対し直接抗告を申立ててその救済を求めることを許す規定は見当らない。

(梶村 室伏 安岡)

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