大判例

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東京高等裁判所 昭和35年(う)831号 判決

被告人 飯沼祐以

〔抄 録〕

控訴の趣意第二点について。

所論は、原判決が罪となる事実として引用している起訴状記載の公訴事実の第一及び第二の犯行を被害者が知つたのは同時であり、また、右各犯行を一通の被害届に記載しているのであるから、右各犯行を一罪として処罰すべきであるというのである。よつて、案ずるに、一罪であるか、数罪であるかの区別は犯人の意思、犯行の態様等によつて決すべきものであり、被害者が犯行を覚知したのが同時であるか否か、被害届が一通であるか否か等は右の区別、判断には関係がなく、而して、本件各犯行の日時は相当に離れており、被告人は第一の犯行後、新に犯意を生じて第二の犯行をなしたものであり、同一の犯意に基いて右各犯行に出たものとは認められないから、原判決が本件犯行を二個の犯罪と見たのは正当であり、原判決には法令適用の誤、事実の誤認等はなく、所論も亦理由がない。

(山田 滝沢 鈴木)

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