東京高等裁判所 昭和36年(ネ)2131号 判決
右債権譲渡の承諾は確定日付ある証書を以てしたものではないけれども、控訴人はこれを以て被控訴人に対抗できるものと解すべきである。何となれば、本訴は、被控訴人において訴外慶田城茂一の控訴人に対する報酬金債権を代位行使すると主張するものであるところ、債権者代位制度の目的は、債務者が第三債務者に対する権利を行使しないことによつて生ずる債権者の不利益を救済することに止まるものであつて、第三債務者は債務者から直接権利行使を受ける場合よりも不利益な地位に置かるべき理由はなく、従つて、被控訴人は、民法四六七条二項に基く対抗要件欠缺の主張をすることができないものと解するのを相当とするからである。
(菊池 川添 花渕)