大判例

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東京高等裁判所 昭和37年(ツ)116号 判決

所論は、本件は原審で数回の口頭弁論を開いているのに、原判決に適用法条として民事訴訟法第三八三条をあげているのは法規の適用を誤つたものであるという。しかし、右の法条は直接には不適法な控訴でその欠缺が補正できないものは口頭弁論を経ないでも却下できることを規定しているのであるが、その背後には、口頭弁論を経てはじめて不適法でありかつその欠缺を補正することのできないことが判明した場合もまた判決をもつてその控訴を却下すべき趣旨をも包含するものと解することができ、原審はかかる見解の下に右法条を判決に掲げたものと解される。もつとも、右後段の点が同法条をまつまでもない当然の法理に属するものと解すれば、本件において右規定を摘示するのは適当でないことになるけれども、いずれにしても判決の結果に影響を及ぼすものではあり得ない(なお右規定は不適法な控訴でその欠缺が補正できない場合必ずしも口頭弁論を開かなくてもよいとするだけで、必要に応じ口頭弁論を開いて審理した上でその控訴が不適法であるとの結論に達した場合これを却下する判決をすることのできることはいうまでもない)。所論は採用の限りでない。

(梶村 室伏 安岡)

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