大判例

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東京高等裁判所 昭和38年(ネ)1696号 判決

被控訴人等は本件基本貸借及び準消費貸借は公序良俗に反し無効である旨抗争する。預金等に係る不当契約の取締に関する法律二条によると、金融機関に預金等を媒介する者が、当該預金等をする者に特別の金銭上の利益を得させる目的で、金融機関と、当該預金等を担保とすることなく自己又は特定の第三者に資金を融通させる旨を約することを禁じ、同法四条はその違反に対し罰則をもつて臨んでいるところ、本件貸借は、被控訴人中村等が銀行より融資を受けるため他より預金を導入するのに必要な裏利子の支払に充てる目的をもつて、小菅にその資金の借入れを申し入れ、小菅はその意図を知りながら、これに応じたものであることは前記一認定のとおりである。そして、かかる貸借は、これにより導入された預金を担保に供することなく金融機関より融資を受ける場合を生ぜしめることもありうるわけで、その意味においては同法違反を助長する恐れのあることはこれを否定し去ることはできないが、しかし同法はこのような貸借自体を禁止していないばかりでなく、その結果導入された預金を担保に供して融資を受けることは同法の禁止するところではないのであるから、それが右のように同法違反を助長する恐れがなくはないということから、直ちにそのような貸借行為をもつて公序良俗に反し無効のものであるとすることはできない。このことは基本貸借のみにとどまらず、これを目的とする準消費貸借についても同様である。被控訴人等の右主張は採用の限りでないい。

(高井 青木 高津)

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