大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和38年(ネ)185号 判決

前示各鑑定の結果によれば、控訴人主張に係る前認定の境界に従えば、実測の結果が控訴人所有宅地の面積は登記簿上のそれより多くなるのに対し、被控訴人所有宅地の面積は登記簿上のそれより少くなること及びそれが宇都宮地方法務局備付の公図自体より算出される地積とも相容れないものであることが明らかであるが、右実測は、当事者間に争がなく、原審における第一回検証の結果によつても明確と認められる控訴人所有宅地の南側隣接地と、とくに北西部分において明確を欠く被控訴人所有宅地の北側隣接地との間について実施せられたものであつて、実測の結果は必ずしも正確を保しがたく、また右公図は六百分の一の縮尺によるものとされる方位角、距離等の記載のないきわめて小さな縮尺図であつて、これに従つて算出される面積は全体に実地より小さく、殊に東西両側の公道及びこれに沿う水路の方向その他において相当実状と相違していることから見て、公図自体が精密なものとは認められないことを考慮すれば、叙上の資料をもつて被控訴人主張の裏付けとするには困難である。

(仁分 小山 渡辺惺)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!