大判例

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東京高等裁判所 昭和39年(ラ)14号 決定

本件において、もし各個競売の原則に従えば、これら債権等の満足のためには土地だけを競売するを以て足り、建物の競売は必要がないことになる。このような場合に一括競売を命ずることにより建物の競落をも許すことは、過剰競売を禁止する民事訴訟法第六百七十五条の法意に反するものとしなければならない。

一般に土地と地上建物とは一括して処分する方が物の経済的効用を全うする上において有利であるが、ただそれだけの抽象的理由によつては、右法条の法意を破ることはできない。

あるいは、本件土地と建物とを各別に競売に付し土地だけの競落を許すときは、その土地につき地上建物のため法定地上権を生ずるため土地の競落価額が低額となり、土地の競売代金だけでは結局全債権を満足するに不足する虞あることも想像されるけれども、その場合には地上建物だけの競売により全債権の満足を得る可能性を生ずべく、一件記録中の評価書、競買申出価額その他の資料からは、いまだ全債権の満足を得るため一括競売を相当とするような具体的事情を明らかにすることができない。

(小沢 仁分 池田)

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