大判例

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東京高等裁判所 昭和39年(ラ)19号 決定

そもそも、競売法にもとづく競売手続において、同法第二七条第三項所定の利害関係人が競落許可決定に対する抗告権を有するためには、法定の違法事由があり、しかも右決定によつて損失を被むるべき場合でなければならない(競売法第三二条第二項、民事訴訟法第六八〇条、第六八一条第二項、第六七二条)。ところが、本件において、抗告人は、どのような損失を被むるおそれがあるかを主張していない。かりに、競売不動産について抗告人の主張する賃貸借が存在し、それが第三者に対抗できるものであつたとしても、それが存在しないものとして手続が進められることによつて債務者兼物件所有者である抗告人が特に損失を被むるものとは考えられない。他にも本件競落許可決定によつて抗告人が損失を被むるべき事情は何も認められないから、けつきよく、抗告人は、右決定に対して抗告を申立てることができないのである。

(新村 中田 吉田武)

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