大判例

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東京高等裁判所 昭和40年(ラク)126号 決定

本件記録によれば抗告人主張の(一)の事実並びに本件控訴状却下命令が抗告人の自宅において送達された日である昭和四〇年五月一五日当時においては、抗告人は千葉刑務所に勾留されていたこと及び抗告人が結局右却下命令正本を同年五月二四日同刑務所において受領したことが認められる。

ところで裁判長の訴状却下命令に対する不服申立は、それが控訴審でありかつ高等裁判所である場合には、通常の即時抗告によることをえず、民事訴訟法第四一九条の二による特別抗告をなしうるにすぎないものと解すべきであるから、本件抗告を文字通り即時抗告の趣旨に解すれば、不適法であるが、右特別抗告の趣旨に解すると、その抗告の提起期間は五日であるところ、前示のとおり、本件控訴状却下命令正本が勾留中の被告人の留守宅において送達されたことは違法たるを免れないが、結局右正本は昭和四〇年五月二四日現実に抗告人においてこれを受領したこと前示のとおりであるから、右かしはこれにより治癒され、右の提起期間は右同日から進行すると解するのが相当であり、従つて右期間の満了日すなわち同年五月二九日(この日が土曜日であつたことは明らかである)を経過した同年五月三〇日に提起された本件抗告(右事実は本件記録により明白である)は結局不適法であつて、その欠缺は補正しえないものというべきである。

(浅沼 上野 柏原)

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