東京高等裁判所 昭和40年(行ケ)12号 判決
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〔判決理由〕(本件審決を取り消すべき事由の有無について)
二 原告は、本件審決は、本願発明は、その要旨を理解しがたく、したがつて、旧特許法第一条の発明を構成しないとした点に判断を誤つた違法がある旨主張するが、原告の右主張事実を肯認することはできない。すなわち、<書証>によれば、本願発明の要旨はいうまでもなく、発明の詳細なる説明の項についても明瞭を欠く記載が多く、屡次にわたる訂正(補正)にかかわらず、本訴において原告のした解説的主張を参酌しても、なお、明細書全体の記載によつて表現された発明の内容の技術的意味、すなわち本願発明が具体的に如何なる技術的思想を表現するものなのか全く明瞭ではない。原告は、この点に関し、本願発明の要旨は、結局、原告が本訴において主張したように解釈認定されうるものである旨主張するが、この原告主張の発明の要旨が果して本件審決の対象とされた発明の要旨と内容的に同一といえるかどうかが甚だしく疑問であるのみならず、仮にそのように解釈認定されうるものとしても、依然として、たとえば、浸透層の厚さを粉砕しない粘土の厚さの二倍以下とすること及び粉砕しない粘土と焼成粉砕した粘土とを如何にして分離するかの技術的内容が全く不明であるから、本願発明をもつて旧特許法第一条の発明を構成しないとした本件審決の認定は正当であるというほかはない。
(むすび)
三 以上説示したとおり、原告の主張は到底これを採用するに由ないものであるから、その主張のような違法のあることを理由に本件審決の取消を求める原告の本訴請求は理由がないものといわざるをえない。よつて、これを棄却する。(三宅正雄 石沢健 滝川叡一)