東京高等裁判所 昭和41年(う)1123号 判決
被告人 竹沢保秀
〔抄 録〕
なるほど、所論の指摘するとおり、原判決は、本件道路の幅員、足踏自転車と被害者の乗つていた第一種原動機付自転車(以下単車と略称する。)の速度、間隔、被告人が被害者を認めた場所と右単車の距離、右単車の進行位置等を具体的に示していないけれども、業務上過失致死の事実の判示としては、被告人に要求される業務上の注意義務の懈怠があつたこと、これに基いて致死の結果が発生したことを具体的に明認できる程度に記載すれば十分であつて、原判決は、この点やや粗略の感はまぬがれないにしても、右法の要求する判示としては、欠くるところのないものと認められ、これを目して理由不備の違法ありとすることは正常でない。この点の論旨は理由がない。
(三宅 江碕 金)