東京高等裁判所 昭和41年(う)3102号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔判決理由〕被告人がみずから弁護士を弁護人に選任することができないときは、裁判所に関連弁護人の選任を求めることができることが法律上認められているのであるから、「国選弁護については一般に弁護士はあまり熱心でなく担当者によつて当りはずれがあることは公知の事実である」といい、したがつて結局被告人が訴訟法上の諸権利を行使し自己の基本的人権を守るためには特別弁護人を選任する以外に方法はないとし、原裁判所が被告人に対し特別弁護人の申請を許可しなかつたのは被告人の防禦権を奪つたものであるとする所論は、国選弁護人の制度を無視するにひとしく、いわれのない主張である。いうまでもなく、特別弁護人の選任許可は裁判所の裁量に属し、原裁判所が本件につき被告人の申請にかかる特別弁護人を許可すべき理由を欠くと認めてその申請を却下したからといつて、所論のような違法があるとはいえない。(足立 進 浅野豊秀 渡部保夫)