東京高等裁判所 昭和42年(ネ)1543号・昭42年(ネ)1505号 判決
前記事実欄記載のとおり、第一審原告は本訴第二次的請求中の第一審被告大野に対する部分につき当審において請求の趣旨を訂正する旨申立て、第一審被告大野はこれに異議を述べるので、按ずるに、第一審原告の主張によれば、その請求原因は従来主張の停止条件付代物弁済契約であることに変更はないが、その主張のような理由から、請求の趣旨を訂正して、従来無条件の給付請求を引換給付請求にするというのであるから第一審原告のいう請求の趣旨の訂正なるものは請求の趣旨の変更による訴の変更を生ずるものであり、その変更は請求を質的に減縮するものであると解されるところ、第一審被告大野が前記のように異議を述べて右減縮に同意していない場合、減縮の効力は生じないものとするほかなく、従つて、本件においては、同第一審被告に対する第一審原告の本訴第二次的請求は、請求の趣旨において、従来どおり無条件に本件仮登記の本登記手続を求めるものと当審における右変更申立により追加されたことになる引換給付を求めるものとの二個存するものとすべきである。
(岸上 田中 大石)