東京高等裁判所 昭和44年(う)1839号 判決
被告人 森義則
〔抄 録〕
なお職権によつて原判決の法令の適用の当否について検討するに、原判決はその適条の項に於て被告人の原判示無免許運転の罪(道路交通法第六十四条、第百十八条第一項第一号)と酩酊運転の罪(同法第六十五条第百十七条の二第一号、同法施行令第二十六条の二)との各罪を刑法第四十五条前段の併合罪に当るとし各罪に付て所定刑中徴役刑を選択し、これを同法第四十七条本文第十条により加重するに当り前者の刑に加重をしているけれども、前者の刑の長期は六月、後者のそれは一年で、後者の罪が前者の罪より重いことが明らかであるからこの点に於て原判決は加重の根拠たる罪を取違え、延いては法令の適用を誤まつた違法があるけれども、右違法は原判決の量刑に明らかに影響を及ぼしているとも認められないから未だ以て判決破棄の事由とはなし得ない。
(栗田 中西孝 沼尻)