大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

東京高等裁判所 昭和44年(ネ)77号 判決

有償である請負契約を締結し仕事の完成を託した以上、たとえ工事の中途で請負契約を合意解除してもすでになされた仕事を基礎としその上に継続してさらに自ら施工し、もしくは他人をして施工せしめ、当初の仕事を完成したような場合は、すでに施工した出来高に対しいささかも報酬を支払わないでもよいとすることは、当事者の意思にかなうゆえんではなく、むしろ反対の意思表示をしないかぎり、註文者(元請負人)は請負人(下請人)の仕事の成果を取得利用することによつて利益を得るものというべきであるから、請負人(下請負人)の施工した出来高に応じて、相当の報酬を支払うべきものと解するのが少くとも請負契約を合意解除した当事者の趣旨に適合するものというべきである。

(浅沼 岡本 田畑)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!