大判例

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東京高等裁判所 昭和44年(行ケ)48号 判決

一、請求原因一、二、三項の事実は当事者間に争いがない。

二、原告が、審決取消事由として主張する本件特許発明の要件<2>に関して、引用例のテークアツパーアーム8の折返し部が本件特許発明の<2>の弾線ガイドに該当し横揺れ防止という同一の作用効果を有することは被告らもこれを認めて争わないところである。

右事実によれば、原告の主張は正当であつて、審決が「引用例には本件発明の構成要件である<2>の弾線ガイドを示唆する記載がなく、それによつて横振りを防止する作用効果はない」としたのは判断を誤つているといわねばならない。もつとも被告らが主張するように、本件特許発明の構成要件<3>の片持式スラツシヤーが引用例に開示ないし示唆されているかどうかは、にわかに認定しがたいところであるが、審決はこの点に関しては「引用例にも本件特許発明の<3>の構成に近い糸導部分10が記載されている」とするのみで、積極的、具体的な判断の対象にはしておらず、結論を導く前提事実とはしていないので、当裁判所がこの段階において、その当否を判断することは妥当ではない。

三 そうすると、審決は違法であつて取消されねばならない。よつて原告の本訴請求を認容する。

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