大判例

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東京高等裁判所 昭和45年(ツ)36号 判決

借地法第九条の二の規定は昭和四一年六月一日から施行されたもので、借地法等の一部を改正する法律(昭和四一年法律第九三号)附則第六項により同規定の施行前に生じた事項についても適用されるとはいえ、同法第九条の二の規定による承諾に代る許可の裁判の申立は借地権を譲渡する前に借地権者(本件の場合は賃借人)よりすべきものであつて、譲渡後にすることができないものと解すべきところ、当事者間に争いのない事実および原判決の認定したところによると、被上告人は昭和三七年三月一五日訴外前山親男から本件建物とともに本件土地賃借権を譲り受ける契約をし、同年九月三日本件建物の所有権移転登記を完了し、かつ、同月中に本件建物の修理に着手していたというのであるから、同条の二にいう借地権の譲渡は、同月中にはすんでいたのであつて、訴外前山親男が同条の二の施行後に借地権譲渡の承諾に代る許可の裁判を求める余地は全くなかつたというべきである。そればかりではなく、原判決の認定したところによると、本件賃借権の譲渡については、当時賃貸人であつた訴外坂城農業協同組合が承諾していたというのであるから、上告人の承諾は必要なく、いずれの点からいつても所論は理由がない。

(小川 岡松 中平)

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