東京高等裁判所 昭和45年(ネ)1400号 判決
控訴人は自動車抵当法第二〇条は憲法第二九条に違反するものであると主張する。所有権の内容について、民法は「法令の制限内において、自由に其の所有物の使用、収益及び処分をなす権利」を定めている(第二〇六条)。右の処分に質権の設定も含まれていることは疑がない。しかし、それはその物について質権の設定が法律に認められる場合に限られる。所有権についても国が法律によつて、公共の福祉に適合するようにその内容を定めうることは憲法第二九条第二項の明言するところであり、前記民法第二〇六条の規定はそのように理解されねばならない。
(浅沼 浅賀 田畑)