東京高等裁判所 昭和45年(行ケ)8号 判決
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〔判決理由〕本件の再審の請求が、その不服の対象とされた抗告審判の審決(昭和三二年抗告審判第九〇八号)に対する旧特許法(大正一〇年法律第九六号)(特許法施行法第二〇条第一項適用)第一二八第の二第二項に定める出訴期間中にされたものであることは、右の争いのない事実によつて明らかである。そして、再審は、通常の不服申立の方法がなくなつた場合に、法の定める特別の要件をみたすときに限つて確定審決に対して認められる例外的な不服申立方法であるから、法の定める通常の不服申立方法である前記旧特許法第一二八条の二所定の東京高等裁判所への訴えの提起が可能であるのに、この方法によらないで、ただちに末確定の審決に対し例外的不服申立方法である再審の請求をすることは、特許法第一七一条第一項に違反し不適法といわなければならない。そした、このような瑕疵は補正の方法がなく、また再審請求の後、再審の審決までの間に出訴期間が満了して前記抗告審判の審決が確定するにいたつたとしても、それによつてその瑕疵が治癒されると解することはできない。
したがつて、本件再審の請求を不適法であるとして却下した審決は正当であつて、再審請求における瑕疵が前記のごとくである本件につき原告主張のような措置がとられなかつたからといつて、特許法第一七四条第一項、第一三三条の違背または特許出願人の特許を受ける権利の侵害があつたものということはできないから、右審決の違法を理由としてその取消しを求める原告の請求は失当として棄却……する。(古原勇雄 杉山克彦 楠賢二)