東京高等裁判所 昭和46年(ネ)2946号 判決
控訴人らは、逸失利益の現価算定についてはホフマン式を採用すべきであると主張する。しかしながらホフマン式といゝ、あるいはライプニッツ式というも、いずれも結局は具体的な事案について当該被害者の逸失利益の適正相当額を算出するための算定方式にすぎないのであって、一般に一の方式が合理的であり、他は合理性に乏しいといゝ切れないものと考える。ところで本件においては四〇年にわたる長期間の逸失利益の現価を算定するものであるところ、かゝる場合に、ホフマン式によれば被控訴会社の主張する如き不合理な結果となり、他方被害者死亡時点から賠償金入手までの間利殖運用が不能であるうえその間の遅延損害金は単利で計算されるための被害者側の不利益も、前記不合理な結果と対比するときは、ホフマン式を採用すべき決定的理由となすに足らず、他に本件についてライプニッツ式を排斥してホフマン式を採用すべき合理的理由も見出し難いから、控訴人らの主張は採用し難い。
(石田哲 小林 関口)