東京高等裁判所 昭和47年(ネ)1716号 判決
してみれば大川金吾が被控訴会社の設立登記申請につき控訴人の委任を受けているとして、控訴人名義でなした国分千賀子に対する委任は、控訴人の委任としての効力はなく、従って被控訴会社の設立登記についての控訴人の申請は無効というべきである。昭和三七年当時(商業登記法施行以前)においては、有限会社の設立登記は、総取締役および総監査役の申請によることを要するから(当時施行されていた非訟事件手続法第二〇一条の四)、取締役である控訴人の申請が無効である以上、他の取締役および監査役の申請の効力の有無を問うまでもなく、被控訴会社の設立登記は無効というべきである。
(石田哲 小林 関口)