大判例

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東京高等裁判所 昭和47年(行ケ)15号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕二 本件審決理由中、引用例記載の貼着テープに関する認定及び本願考案の粘着テープと引用例記載の貼着テープとの対比に関する認定判断は、原告の認めて争わないところである。原告の主張する粘着面と反対の面に関する構造上の相違は<注>、本願考案の要旨とは関係のない事項であるから、これを理由に本件審決を違法とすることはできない。したがつて、引用例記載の貼着テープに基づいて、本願考案の粘着テープをきわめて容易に考案することができるものとした本件審決の判断は正当であつて、取り消すべき限りではない。

以上のとおりであるから、原告の本訴請求を理由なしと認めて棄却する。

(青木義人 石沢健 宇野栄一郎)

<注> 二 本願考案の要旨

片面に粘着面2を有する粘着テープ1に於て、前記片面が長手方向中央部を含む粘着帯域Aと該帯域の長手方向に沿う少くも一方の端縁に形成される非粘着帯域Bとにより区分された事を特徴とする剥離に便利な粘着テープ。

三 本件審決の理由の要点

本願考案の要旨は前項記載のとおりであるが、一方、本願出願前に国内に頒布された刊行物である昭和一一年実用新案出願公告第七八七一号公報(以下「引用例」という)には、「テープの一面に無数の刺状隆起を設け、他面に長手方向に沿う両端縁に非粘着帯域を設けた貼着テープ」が記載されている。そこで、本願考案と引用例記載のものとを対比検討すると、引用例記載のものにおいて、テープの長手方向に沿う両端縁に非粘着帯域を設けているから、テープの巻きほごし及び貼着け使用後の剥離が容易になるものと認められ、したがつて、本願考案と引用例記載のものとは作用効果の点でも格別差異があるものとは認められない。なお、引用例記載のものはテープの一面に無数の刺状隆起を設ける点で前者と相違するが、刺状隆起を設けることにより巻きほごしがより一層容易になるものであるから、本願考案において刺状隆起を設けないものとした点にはなんら意義を見出すことができない。したがつて、本願考案は、引用例記載のものに基づいてきわめて容易に考案することができるものと認められ、実用新案法第三条第二項の規定により登録を拒絶されるべきものである。

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