大判例

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東京高等裁判所 昭和51年(う)1729号 判決

被告人 林彦次郎

〔抄 録〕

右のような被告人にとって有利、不利の諸点を総合して考察すると、被告人を懲役六月に処し、二年間その刑の執行を猶予した原判決の量刑は、右執行猶予の期間の点を除けば相当であると認められる。そこで、進んで執行猶予期間について検討してみると、選挙犯罪について刑の執行猶予が言い渡されると、猶予期間の経過により刑の言渡はその効力を失い、同時に判決によって停止されていた公民権も当然回復されるのであるから、量刑にあたっては、法の定める公民権停止の趣旨及び目的をも考慮して適正な執行猶予期間を定めるべきであるところ(弁護人は、刑の執行猶予期間によって公民権停止期間を調整しようとすることは執行猶予制度の目的に照らし不当である旨主張するが、前記の如く原則として公民権停止期間は執行猶予期間に一致するように定められている現行法のもとにおいては、公民権停止期間を勘案しつつ執行猶予期間を定めることとなるのはやむを得ないところであって、右所論は採用し得ない。)、本件は、前記情状に徴し、右期間はこれを五年とするのが相当であり、これを二年とした原判決の量刑は軽きに過ぎて不当であると認められる。

(小松 山崎 佐野)

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